応用情報技術者試験に合格したら情報処理安全確保支援士試験を受験してみよう|難易度や勉強法は

資格試験・勉強法

こんにちは。記事を開いていただきありがとうございます。よしハムコロリと申します。熊本で25年以上ITエンジニア(主にプログラマー)をしております。
今回は私が、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が運営している「情報処理安全確保支援士試験」(名前が長いので、以下、支援士試験と記します)に合格した経験について書いてみたいと思います。以前に書いた応用情報技術者試験(以下、応用情報と記します)の記事と被る部分が多くありますがご了承ください。ちなみに私は2025年7月に合格しました。
尚、2026年度にはこれまでの紙での試験方式(PBT方式)から、パソコンを使ったCBT方式に移行予定となっていますので、少し情報が異なる箇所があるかもしれません。あらかじめご了承ください。
本記事にはアフィリエイト広告を掲載しております。ぜひご利用ください。

スポンサーリンク

よしハムコロリのスペック

まず、支援士試験に合格した私のスペックを記載します。私の場合は、長年ITエンジニアの仕事やってきており、その中でもWeb系の経験が多いことが最大のアドバンテージだと思います。その他は特に目立ったところはありません。ちなみに私は1回失敗し、2回目に合格しました。

  • 基本情報処理技術者試験やITパスポート試験は未受験。
  • 直前に応用情報技術者試験に合格。
  • 普通科の高校(偏差値65前後)を卒業。
  • 国公立大学の政治経済系学部(ゼミはIT系。偏差値55前後)を卒業。
  • 理数系教科は超苦手で数字嫌い。
  • 文系教科は全体的に好きで、漢字や語学が好き。
  • 性格は生真面目で地道にやる方。要領はあまり良くなく、面倒くさがりでは無いので、効率良くやるのは苦手。
  • 人と話すことは苦手ではないが、積極的ではない。多くの人の前で話すのは苦手。自己肯定感が低い。
  • 熊本市内にあるIT系の中小企業(規模は社員数10人程度)に所属し25年以上、主にSESとして顧客先企業の案件に従事。ずっと熊本です。
  • Windowsフォームアプリ、Webサイト、Webアプリ、組込システム、スマホアプリの開発経験有り。直近はWebサイトやWebアプリの対応が多いです。
  • ネットワーク、サーバの保守の経験も少し有り。
  • MBTI性格診断結果はISFJ(擁護者)。

よしハムコロリについては以下もご覧ください。

情報処理安全確保支援士試験とは

情報処理安全確保支援士試験(通称:SC)は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、「情報処理技術者試験制度」の中で最も上位のレベル(1~4のレベルのうちレベル4)に位置づけられており、「高度試験」とも言われます。この試験は、情報システムやセキュリティに関する知識と、主にセキュリティ対策を検討、適用、評価を実施する力が求められる試験です。支援士試験は午前Ⅰ試験と午前Ⅱ試験、そして午後試験があります。

王道的な流れで良く聞くのは、応用情報に合格した人が次に支援士試験を受ける流れです(私もそうです)。応用情報に合格すると、高度試験の午前Ⅰ試験が2年間免除になるので、免除期間の内に合格を目指す人が多いと思います。また、情報処理技術者試験は春期(4月)と秋期(10月)の年2回開催されますが、支援士試験は春期と秋期のどちらも受験可能である為、受験しやすい点もあると思います(その他の高度試験は春期か秋期のいずれかでしか受験できません)。

試験は朝から夕方までありますので、受験日は一日試験で終わると思った方が良いです。午前試験はマークシートでの試験、午後試験は記述での試験となります。

支援士試験の詳細については以下を参照してください。尚、2026年以降はCBT方式に変わる予定です。

情報処理安全確保支援士試験 試験情報(IPA公式)

なぜ支援士試験を受験しようと思ったのか

SESの顧客先の社員さんが近くで勉強されているのを見て、感化されたのがきっかけです。ITエンジニアとしての長年の経験はあるものの、何だか自分で勉強はしてないよなぁ…と思って始めてみました。前述の通り、まず応用情報に合格し、高度試験も何か一つ合格したいと思っていたときに、通年で開催されている支援士試験があって、かつ、私が従事している作業がWebサイトの保守であった為、自分の作業にも通じるところがあると思い、勉強を始めました。

WebサイトやWebアプリの保守、開発など、Web系の開発をされている方にはとても挑戦しやすい試験だと思いますし、Web系の開発をする上で必要な知識が詰まっていると思います。

あと、IPA試験は受験料が7,500円という点も大きかったです。AWSなどのベンダー試験は数万円するものもあるので私には手が出ません…。会社の補助などがあると良いですね。

支援士試験の難易度

支援士試験は、応用情報の「情報セキュリティ」や「ネットワーク」、「プログラミング」が凝縮されたようなイメージがあります(プログラミングは多少かな)。
仕事などを通じて、上記の分野に普段から触れている方にとっては割と挑戦しやすい試験ではないかと思います。そうでない方にとってはとっつきにくい部分が多くありますので、まずは応用情報で合格点が取れるくらいの知識を得てから臨むくらいの難易度であると考えます。ゼロからスタートの場合は、200~300時間程度の勉強時間が想定されると思います。

勉強法と試験対策

支援士試験の勉強で行ったのは以下の3つです。

  • 「過去問道場(情報処理安全確保支援士ドットコム)」で過去問を解きまくる
  • 通勤途中にYouTubeで「まさるの勉強部屋」の動画を繰り返し聞く
  • 村山直紀先生の「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集」を繰り返し読む

情報処理安全確保支援士ドットコム

まさるの勉強部屋

午前Ⅰ、午前Ⅱ試験

勉強法

  • 過去問道場の過去問をひたすら解きまくる!午前Ⅰは応用情報の午前問題を解きまくる。午前Ⅱは問題数がそんなに多くないので過去問を全て解きました。
  • 間違えた問題を繰り返しやりました。

私の場合、午前Ⅰは免除されていた為受験はしていませんが、出題範囲は応用情報と同じなので、上記の通りで良いと考えます。しつこいですが、とにかく過去問を解きまくりましょう。前述の「情報処理安全確保支援士ドットコム」ではクイズ感覚でやれるので、達成率を100%にすべく頑張りましょう。

試験対策

  • 午前Ⅰ試験は30問の問題を50分、午前Ⅱ試験は25問の問題を40分で解かないといけないので、あまりモタモタはできませんが、過去問をしっかりやった人はそこまで焦らなくて良いと思います。
  • 受験番号や生年月日を最初に書いてから試験問題に入っていきましょう。
  • 計算が絡む問題や迷う問題は一旦後回しにする。後回しにしたことが分かりやすいように私は問題用紙に☆マークを書いていました。後回しにした問題はマークシートも空欄になりますので、マーク位置の間違いに気を付けましょう。
  • 後で自己採点をしたい人は、最終的に解答した選択肢を問題用紙に○を付けておくと良いです。
  • 時計はちょいちょい確認しましょう。試験時間と解いた問題数の割合を把握しながらやると良いでしょう。
  • 見直しなどを行っても時間が余った場合は、早目に退室して次の試験の為のパワーを温存した方が良いです。

1問に掛けられる時間が少ないので、1問につまづき過ぎないように気を付けましょう。

午後試験

勉強法

  • 過去問道場の過去問をひたすら解きまくる!私は4年分(8回分)解きました。
  • 前述の「まさるの勉強部屋」の説明動画をすきま時間に聞く。
  • 村山直紀先生の「うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集」を繰り返し読む。

午前試験に続き、午後試験も過去問道場で過去問を解きまくりました。あと、すきま時間に説明動画を常に聞き流していました。あと、村山先生の本を最初から最後まで繰り返し読みました。村山先生の本は、支援士試験における知識がある程度無いと、内容が理解できないと思いますので、過去問をある程度やってから読んだ方が良いです。

試験対策

  • 問題文を読む前に、まず設問を見る。
  • 解ける問題から素早く解いていきましょう。1問に悩み過ぎないこと。
  • 午後試験はかなり!時間がシビアなので、時計をちょいちょい確認しましょう。
  • 選択した問について、回答用紙に○を書くのを忘れないこと!(迷ったときに忘れそうになる)
  • Web系のプログラミング言語(JavaScriptなど)に精通されている人は、セキュアコーディングの設問を選ぶのはアリだと思います。
  • 後で自己採点する場合には、問題用紙に回答内容を書いておきましょう。でもそんな時間はほとんど無いと思います。

午後試験はとにかく時間がとの戦いになります。150分の中で、4つの大問のうちから2問を選択し、解く必要があります。大問の選択に悩みすぎてもいけませんし、1つの設問に時間を掛けすぎると間違いなく時間が足りなくなります。

私は現役のITエンジニアですので、午後試験の問題は、どの問題も新規プロジェクトに参加するみたいな感じでワクワクしながら臨めました。でも時間は本当に足りない!

試験当日に向けた準備

試験当日は、試験でほぼ一日が終わります。忘れ物などが無い様に入念に確認しましょう。受験票への顔写真の貼付を忘れている方が意外と多いそうですので気を付けましょう。私が気にしていたことを以下に記載します。

  • 受験票に顔写真を貼り付ける!顔写真が無いときは撮影も!
  • 受験票に書いてある持参品を全てそろえておく。老眼に私は目薬必須!
  • シャープペンシルは芯が余分に入っているか確認
  • 消しゴムはボロボロになっていないか確認
  • これは難しいかもしれませんが、事前に試験会場に行って場所を確認していたらかなり安心できると思います。
  • 前日は早く寝る!

あと、受験票に書いていないもので当日持っていった方が良いものを記載します。

  • 昼食。私はいつもカロリーメイト(4本入り)です。inゼリーを持っていったこともあります。外食する程の時間は無いので持参した方が良いと思います。あと、食べ過ぎに気を付けましょう。
  • 飲み物。水とかお茶とかお腹を刺激しないものが良いと思います。私はいつも水です。500mlのペットボトルが1~2本あると良いと思います。自動販売機など購入できる場所がすぐに見つからない場合がありますので、持参した方が良いと思います。
  • 栄養ドリンク
  • 森永製菓のラムネなどブドウ糖を補給できるもの(気休めかもですが…)。ちなみに1度私は氷砂糖を持っていってしまったのですが、静かな部屋で氷砂糖を噛み砕く音は響きます^^;

以下、私が受験時に使っている文房具などの必需品です。

試験当日

心に余裕を持たせる為、早目に試験会場に到着するように段取りをしましょう。私は、部屋に入れる時間の1時間前には試験会場に到着するように行きました。ちなみに、早過ぎると会場設営のスタッフさんよりも早いときがあって、会場への道案内が掲示されていなかったりする為、適度に早くが良さそうです。
あと、朝食は適度にとり、お腹への刺激を少な目にした方が良いです。部屋に入る前にお手洗いを済ませましょう。

受験後

お家に帰るまでが試験ですので、気を付けて帰宅しましょう。過去問道場やTACなど各種サイトにおいて、解答速報が掲示されます。早過ぎるタイミングでは解答内容がコロコロ変わったりしますので、1日くらい待つのが一番良いかもしれません。午前試験は割と早く掲示されますが、午後試験は1週間くらい時間が掛かります。人によっては、速報は見ず、合格発表を待つ方もいらっしゃるようです。合格発表まで約3ヶ月程ありますので、結果は忘れた頃にやってきます。
一番悩ましいのが、合格発表を待っている間も次期試験が近づいてきますので、次はどの試験勉強をしようか?という点です。私は自信が無かったので、引き続き支援士試験の勉強をし続けていました。

合格後に変わったこと

何が変わった…は私の場合はありませんでしたが、初めて高度試験に合格できて「しっかり勉強すれば合格できるんだ」という実感を得ることができたのは大きかったと思います。このような記事を書いて、他の方に発信できるのもその実感があるからこそだと思います。
会社の資格試験への制度などが整っていれば、手当などが付いて良かったのにな…という気持ちはあります。

合格後、登録したら情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)になれる

支援士試験に合格して、登録を申請すれば、国家資格「情報処理安全確保支援士」として活動することができます。私も登録したいな…と思っているのですが、申請と維持に十数万円の費用が掛かる為、個人で維持するのは少し難しいかもしれません。会社などが負担してくれると良いですね。

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ) | デジタル人材の育成(IPA公式)

諦めずに挑戦し続けよう

支援士試験は合格率が18%前後ということもあり、簡単な試験ではないと思います。でも、合格を目指す方は、諦めずに勉強をすることで合格を勝ち取ることができると思います。仕事をしながらの勉強はなかなか大変で、家族の理解が必要だったりすることもあると思いますので、それぞれのペースで少しずつでも諦めずに続けていきましょう。

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございました。繰り返しになりますが、支援士試験合格の秘訣は「過去問をひたすら解く」です。応用情報側の記事と被る部分も多くあったと思いますが、IPA試験はこれに尽きるかもしれません。本記事が参考になれば幸いです。コメントやお問い合わせもお待ちしています。シェアや寄付もしていただけたら嬉しいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました